無侵襲絹パッチが新生児の健康を監視
タフツ大学Silklab、ヘルムホルツ・ミュンヘン、LMUミュンヘン、ミュンヘン工大の共同チームは、新生児集中治療室向けの非侵襲型健康モニタリングパッチを開発した。成果は学術誌ACS Sensorsに掲載された。本パッチは硬貨大で、絹フィブロイン基材に微細チャネルと色変色染料層を組み合わせた多层構造。早産児の皮膚から自然に浸出する組織間液を吸収し、体温、pH、ナトリウム、グルコースの4指標を同時に計測する。 色素の颜色変化は標準カメラで撮影され、AIディープラーニングが照明や姿勢の変動を自動補正して数値に変換する。計測精度は重要バイタルで91%超、低血糖検知で98%超を達成。絹素材の採用により生体分子が安定化し、冷蔵不要で長期保管が可能となった。 従来のNICUモニタリングは多数のケーブルや頻回な採血を必要とし、脆弱な新生児に過度なストレスを与えていた。本パッチはワイヤレス設計と生体適合性接着剤により装着感を取り除き、連続データ収集を可能にする。研究者らは「複数の指標の相関を追うことで、早期状態変化を検知し、緊急事態の進展を防げる」と強調する。 現在、原理実証段階。今後は大規模臨床試験や血液検査との精度比較、AI学習データの拡充が行われる。将来的には酸素・二酸化炭素計測へ拡張予定であり、製造コストが極めて低く電源や配線が不要な点から、医療インフラが限られる地域における新生児ケアの普及に貢献する。同チームは本プラットフォームの世界的普及を目指す。
