HyperAIHyperAI

Command Palette

Search for a command to run...

世界最大粒子加速器、暗黒物質探査へ4年間停止

ジュネーブ近郊の欧洲原子核研究機構CERNは、世界最大級の素粒子加速器大型ハドロン衝突型加速器LHCの運転を本日より4年間停止し、高性能化改装工程に着手した。2030年6月の再開を目標とし、完了後は約10年間にわたり高光度LHCHL-LHCとして運用される。計画総費用は約12億スイスフランで、加盟国からの会費と日米加中などの現物出資で賄われる。 27キロメートルの地下トンネル内の延べ1.2キロメートル区間では、超伝導磁石や加速構造部の全面的な置き換えが行われ、素粒子ビームの収束精度と衝突強度が大幅に向上する。完了すれば1回の衝突事象あたり60件だった衝突数は140から200件に増え、累積データ量は現在の約100倍に達する。1秒間に数十億件発生する膨大な衝突データのうち保存する事象を選別するため、人工知能AIによるリアルタイムフィルタリングシステムが導入される。CERNのATLAS実験物理学者であるNedaa-Alexandra Asbah氏はAIは物理学者に取って代わるものではなく、データ活用を効率化する強力な支援ツールだと指摘している。 HL-LHCの主な科学目標は、宇宙の約27%を占めるとされる未観測の暗黒物質や暗黒エネルギーの正体解明、新粒子や多次元の探索である。2012年に発見されたヒッグス粒子の生産数はLHC運用開始以来の約5500万件から、HL-LHCの寿命期間中には約3億8000万件へ増加する見込み。同時に二つのヒッグス粒子を生成して相互作用を観測する初の試みも期待されており、ビッグバン直後の宇宙進化の謎に迫る。プロジェクト責任者のMarkus Zerlauth氏は未知の物理学的問いへの答えが待っている。新たな段階へ踏み込む重要な時であると述べている。

関連リンク