AI動画スタートアップRunway、3150万ドル調達で53億ドル評価へ 次世代「世界モデル」開発に注力
AI動画生成スタートアップのRunwayは、3億1500万ドルのシリーズE資金調達を実施し、企業価値を53億ドル(約5.3兆円)まで引き上げた。同社の関係者がTechCrunchに明かした情報によると、今回の資金調達は前回の価値をほぼ倍増させるもので、今後の技術開発に向けた重要な一歩となる。 調達資金は、次世代の「ワールドモデル」の事前学習と、医療、気候、エネルギー、ロボティクスなど多分野への展開に充てられる。ワールドモデルとは、環境の内部表現を構築し、将来の行動を予測・計画する能力を持つAIシステムで、大規模言語モデルの限界を超える鍵とされる。Runwayは12月に初のワールドモデルを発表し、その技術を今後の中心戦略として位置づけている。 同社は、物理法則を考慮した動画生成技術で知られ、特にメディア・エンタメ・広告分野で強固な顧客基盤を築いている。近年はAdobeとの提携も進み、ゲームやロボティクス分野への拡大も顕著だ。競争環境は激化しており、フェイ・フェイ・リー氏のWorld LabsやGoogle DeepMindも同様のモデルを公開している。 今回の資金調達は、Runwayが発表した最新モデル「Gen 4.5」の成功に大きく貢献した。このモデルはテキストから高精細動画を生成可能で、音声のネイティブ対応、長編・複数ショット生成、キャラクターの一貫性、高度な編集機能を備える。複数のベンチマークでGoogleやOpenAIの製品を上回る性能を示し、業界内での信頼性を高めた。 また、計算リソースの拡張のためにCoreWeaveと提携し、インフラ強化を図っている。今回の資金は、約140人のチームを研究・エンジニアリング・マーケティング分野で急速に拡充する目的にも使われる。本調達はGeneral Atlanticがリードし、Nvidia、Fidelity、AMD Ventures、Adobe Ventures、Mirae Asset、Felicisらが参加した。
