ハイブリッド測位システム、GPS不測でも安定追跡を実現
ロンドン大学クイーンメアリーを主幹とし、中国西安交通大学、インドパンディット・ディーン・デーダレイ・エネルギー大学、シカゴ州立大学が参画する国際研究チームは、グラスゴーで開催されたIEEE国際会議にて、GPS圏外でも高精度な位置追跡を実現する新ハイブリッド測位システム「JDG(Joint DAS and GNSS)」を発表した。本技術は既存の地下ファイバー光ケーブルを振動センサーとして活用する分散光センシング(DAS)と従来の衛星測位(GNSS)を融合し、深層学習モデルにより信号を統合解析する。DASは光ケーブルを伝わる微細な機械的振動を検知して移動軌跡を抽出する仕組みであり、GPS信号が遮蔽または不安定な状況でも連続した測位を可能にする。 南部イングランドで行われた実証実験では、参加者の歩行動作に伴うGPSデータと沿線光ケーブルから取得した振動信号を深層学習モデルへ投入した結果、GPSの完全欠陥や雑音環境下においても単独測位方式を大幅に上回る精度を維持した。また、低消費電力のIoTセンサーやスマートフォン等の低スペック端末でも安定動作することを確認した。研究チームは、本システムがスマート交通管理、緊急救助活動、自動運転ナビゲーションの基盤技術として特に有用であり、都市峡谷やトンネル、建内部など既存の衛星測位が機能しにくい環境における位置サービス課題の解決に大きく寄与すると評価している。今後は実用化に向けたインフラ連携とアルゴリズムの最適化が推進される見込みである。
