Lemon Slice、1050万ドル調達でデジタルアバター技術を加速
AIデジタルアバター開発企業のLemon Sliceは、YC(Y Combinator)とマトリックス・パートナーズらから1050万ドルのシード資金を調達した。同社は、1枚の画像からリアルな動画アバターを生成する新世代の拡散モデル「Lemon Slice-2」を開発中で、AIチャットのテキスト対応を越え、動画での対話体験を可能にする。この200億パラメータのモデルは、単一のGPUで20fpsのライブストリーミングが可能で、APIや埋め込みウィジェットで簡単にWebサイトに統合できる。アバターは背景や外見、スタイルを後から自由に変更でき、人間だけでなく非人間のキャラクターも生成可能。声はElevenLabsの技術を活用。 共同創業者であるLina Colucci氏は、既存のアバターが「不気味で不自然」で、対話時に違和感を生じさせると指摘。その結果、実用化が進んでこなかったと分析。Lemon Sliceは、生成AIの「一般化」アプローチを採用し、人間と非人間の両方のアバターを一貫して生成できる点で競合他社と差別化している。競合にはD-ID、HeyGen、Synthesia、Genies、Soul Machineなどがある。 マトリックスのIlya Sukhar氏は、動画が学習に効果的である点を強調し、Lemon Sliceの技術的実績とスケーラビリティに期待を寄せた。YCのJared Friedman氏も、同社がVeo3やSoraと同様の「ビデオ拡散変換器」を採用しており、人間と非人間の両方で高精度な生成が可能で、アバターの「不気味さの谷」を克服する可能性があると評価。現時点では8人のチームで開発を進め、資金はエンジニア採用、マーケティング強化、モデル学習の計算コストに充てる予定。 同社は教育、語学学習、EC、企業研修など多様な分野で利用が進んでおり、顔や声の不正利用を防ぐためのセキュリティ対策と、LLMを活用したコンテンツ監視も導入。今後、AIアバターの実用化を加速させる動きが注目される。
