AI生成の「フードデリバリー不正告発」投稿がRedditで炎上、実際は捏造と判明
Reddit上で広まった食品配達アプリの「内部告発」投稿が、実はAI生成であることが判明した。匿名のユーザーが「自分は配達員として働いており、会社が法律のすき間を利用して配達員のチップや賃金を不正に横領している」と訴える長文を投稿し、瞬く間に話題となった。この投稿は、DoorDashが実際にチップ不正使用で1675万ドルの和解金を支払った事実と重なり、多くの人々に真実と受け止められた。投稿者は、自らが酒に酔って図書館で公共Wi-Fiを使い、長文を打ち込んでいると説明。さらに、UberEatsの従業員証の写真と、AIが配達員の「絶望スコア」を算出する仕組みについて記した18ページの「内部文書」を提示した。 しかし、ジャーナリストのCasey Newton氏が調査を進める中で、この投稿がAIによる巧妙なフェイクであると突き止めた。Newton氏は、AIが作成した文書や画像の信憑性の高さに驚き、「誰がそんなに詳細な技術文書を、単なるいじりのために作るだろうか」と指摘。特に、GoogleのGeminiが使用する「SynthID」の水印を検出することで、提示された証拠画像がAI生成であると確認した。 AI生成コンテンツの拡散は、過去にもあったが、その質と規模が近年急激に増加している。Pangram Labsの創業者Max Spero氏は、「AIによる『ゴミ』コンテンツがひどくなっている。企業が数百万ドルを投じて、AI生成投稿でブランド名を宣伝する『有機的エンゲージメント』を演出している」と警鐘を鳴らす。こうした投稿は、検出ツールでも見抜けない場合が多く、一度拡散されれば、真相が判明しても影響は及んでしまう。 この件をきっかけに、ネット上の情報はもはや「見ただけで信用できない」時代に入った。複数のAIによる「食品配達アプリのホーク」が一週間に複数登場する状況は、まさに「検証が必須」な時代の象徴である。今後、ユーザーとメディアは、AI生成コンテンツと本物の情報を区別するための警戒心と、徹底的な検証能力が不可欠となる。
