AI強化観測でエンジニア生産性80%向上——New Relicが2026年AI影響報告書を発表
New Relicが発表した『2026 AIインパクトレポート』によると、AIを活用した監視機能(AIOps)の導入はエンジニアの生産性向上と運用効率の飛躍的改善に明確な関連があることが明らかになった。同レポートは、2025年にかけて660万人のNew Relicユーザーから集積された匿名化データを基に、AI機能を活用しているユーザーとそうでないユーザーを比較したもの。AI機能とは、機械学習、生成AI、決定論的アプローチを統合したAIOpsと生成AIの機能を指す。 データによると、AIを活用したユーザーは、非AIユーザーと比べてコードのデプロイ頻度が平均で80%高い。これは、AIが警報のノイズを大幅に削減し、関連する信号を自動的に統合して「アクション可能なインシデント」に変換するためだ。2025年には22億件のアラートが発生し、そのうち約10億件が本番環境から発生したが、AIユーザーは非AIユーザーと比べて27%少ない警報ノイズを発生させ、2倍の相関率を達成。エンジニアが「火消し」に費やす時間の削減につながり、新機能開発に向けたリソースを増やすことが可能になった。 また、問題の解決時間(MTTC)はAIユーザーが平均25%短く、特に高負荷期の5月には1件あたり26.75分と、非AIユーザーの50.23分に比べて23分の差がついた。この差は、開発の流れを止めない「調査の停滞」を防ぎ、迅速な復旧を可能にする。 デプロイ速度においても顕著な差が見られた。ピーク期に非AIユーザーは1日平均87回のデプロイだったが、AIユーザーは最大453回(5倍)に達した。この生産性の飛躍は、運用の「人間力の負担」を軽減することで実現した。 New Relic AIヘッドのCamden Swita氏は、「AIは現代のソフトウェア運用に人間では管理できない複雑性をもたらしたが、同時にその問題を解決する力にもなっている」と述べ、AIによる監視は運用の「ベースライン」を刷新し、企業の市場対応力を高める鍵だと強調した。 このレポートは、AIが単なる補助ではなく、組織全体のスピードと競争力を決定づける重要な要素であることを示している。
