アーグォン国立研究所、ナヴィダスとオラクルと協力し、米エネルギー省最大のAIスーパーコンピュータを構築して科学発見を加速
米国エネルギー省(DOE)、アーガン国立研究所、NVIDIA、Oracleは、米国で最大規模のAIスーパーコンピュータの構築を発表し、公的・民間連携の新たなモデルを実現した。この取り組みは、AIを活用した科学の前進を目的とし、アーガン国立研究所(Argonne National Laboratory)に2つの新規AIスーパーコンピュータ「Solstice」と「Equinox」を設置する。Solsticeは10万基のNVIDIA Blackwell GPUを搭載し、AI演算性能で2,200エクサフロップスを達成する。Equinoxは1万基のBlackwell GPUを搭載し、2026年上半期の稼働を予定している。両システムはNVIDIAのネットワーキング技術で接続され、AI推論用のTensorRT™ソフトウェアスタックとMegatron-Coreライブラリを活用して、大規模なAIモデルの開発・スケーリングを可能にする。 このプロジェクトは、AIが科学の「最大の前進分野」であると強調するNVIDIAのジェンセン・アンダーソンCEOの発言に象徴されるように、AIを核とした「エージェンティックAI(自律的AI)」の時代を切り開く。研究者たちは、AIが仮説を立て、実験を設計し、結果を解釈する「仮想科学者」としての役割を果たすモデルを構築・運用できる。アーガン研究所のポール・K・キアーンズ所長は、これらのシステムが先端の実験施設(例:高輝度X線光源)とシームレスに連携し、エネルギー、材料科学、医療研究など、国家的課題の解決を加速すると述べた。 DOEは、この取り組みを「公的・民間連携の新モデル」と位置づけ、民間企業の投資と実用的応用を統合。トランプ政権のAI・科学分野でのリーダーシップ確保戦略の延長線上にある。米国エネルギー省のクリス・ライト長官は、この連携が「国家の力」を強化する「共通の常識的アプローチ」であると評価。Oracleのクレイ・マゴイヤークCEOは、OCI(Oracle Cloud Infrastructure)を活用した「主権的で高性能なAI能力」の提供を強調し、国家の複雑な課題解決に貢献すると述べた。 背景として、米国はAI分野での国際的競争を意識し、AIインフラの整備を国家戦略として推進。アーガン研究所は、エネルギー、環境、国家安全保障分野で長年にわたり研究を推進してきた。今回のAIスーパーコンピュータの導入により、研究開発の生産性が向上し、10年以内に科学的発見のスピードが飛躍的に加速すると期待されている。この取り組みは、AIと科学の融合を推進する国際的な潮流の中でも、米国の先進性を示す象徴的な出来事となっている。
