Soraアプリ、人気急落に悩む AI動画ブームの後退が顕著に
OpenAIが開発したAI動画生成アプリ「Sora」が、初動の好調を過ぎて勢いを失っている。2023年10月のiOS版リリース直後、招待制ながら初日で10万件以上のインストールを記録し、米国App Storeでトップ1位にランクイン。ChatGPTを上回るスピードで100万ダウンロードを達成したが、その後の勢いは鈍化している。市場調査企業Appfiguresのデータによると、12月に32%、1月にはさらに45%と月間ダウンロード数が急落。1月のダウンロードは120万件にとどまり、消費者支出も54万ドルから36万7000ドルへと減少した。 Soraは、AIにプロンプトを入力して動画を作成できる仕組みで、ユーザー自身や友人を登場人物に設定できる特徴がある。共有された動画は他のユーザーがカスタマイズ・リミックス可能で、音楽や効果音、台詞も加えることが可能。これまでにiOSとAndroidを合わせて960万件のダウンロード、140万ドルの消費額を記録。主な市場は米国(110万ドル)、日本、カナダ、韓国、タイ。 しかし、米国App Storeでは現在トップ100から外れ、写真・動画カテゴリでも7位にとどまり、Google Playでは181位と低迷。人気の後退には複数の要因が絡んでいる。まず、GoogleのGemini(特にNano Bananaモデル)が強力な競合として台頭。Meta AIもAI動画機能を搭載し、Soraの登場と重なり、ユーザーの注目を引き分けていた。また、Soraは初期にHollywoodの著作権を無視してキャラクター(例:スpongebob、ピカチュウ)をAIで再現する使い方が可能だったが、これにより法的リスクが懸念された。結果、オプトアウトからオプトインモデルに切り替え、著作権制限を強化。その後、ディズニーとの提携でキャラクター使用が可能になったが、ダウンロード数や支出の回復にはつながっていない。 特に問題視されたのは、ユーザー自身の顔を使った動画生成に抵抗感があるユーザーが多かったこと。商業的IPの制限や、他人の顔をAIで再現する仕組みへの懸念が、利用意欲を低下させたとみられる。Soraの将来は、著作権パートナーシップの拡大や新機能の導入次第で左右される。
