AI開発の次なる鍵は効率化とコスト削減へ——元フェイスブック氏が指摘
AIの次なる転換点は、効率性の向上とコスト削減に移ると、元フェイスブックのプライバシー責任者であるKelly氏は指摘している。2025年には、ハイパースケーラー企業によるデータセンター分野のインフラ取引が610億ドルを超える規模にまで膨らんだ。特にOpenAIは今後数年間で1兆4000億ドル以上のAI関連投資を表明しており、GPU大手のNvidiaやインフラ大手のOracle、Coreweaveとの戦略提携も進んでいる。 しかし、こうした急速なデータセンター建設ブームは、電力供給の限界に直面している。既に逼迫している電力網に、さらに大きな負荷がかかる懸念が高まっている。NvidiaとOpenAIが9月に発表したプロジェクトでは、少なくとも10ギガワット規模のデータセンター建設が計画されており、これはアメリカの800万世帯が1年間に消費する電力量に相当する。また、2024年のニューヨーク市の夏季ピーク需要とほぼ同じ規模であり、地域的な電力供給のリスクを浮き彫りにしている。 こうした状況下で、コストの問題がさらに顕在化した。2024年12月、DeepSeekが600万ドル未満の費用で大規模言語モデルをオープンソース化したことで、米国企業との開発コストの差が際立った。Kelly氏は、この動きを受けて「中国の企業が一層注目されるようになる」と予測。特に、ドナルド・トランプ大統領がNvidiaのH200チップの中国向け販売を承認したことを背景に、中国のオープンソースAIモデルが、基礎的なコンピューティング能力や生成型・エージェントAIへのアクセスを広く提供する可能性を指摘した。 今後、AIの発展は単なる性能の追求から、効率と経済性の最適化へとシフトする。その中で、中国をはじめとする新興プレイヤーの台頭が、グローバルなAI競争の構図を大きく変える可能性がある。
