Google、ジェネシス・ミッションに4000万ドルコミット
Googleは米エネルギー省(DOE)の科学技術加速計画「Genesis Mission」への支援を強化し、2026年開催の同ミッションサミットにおいて、4,000万ドル相当のAIトークンおよびクラウドクレジットを提供すると発表した。本取り組みは同年12月に掲げた「10年以内に米国の科学的発見ペースを倍増させる」という国家目標に沿い、Google DeepMindとGoogle Public Sectorが連携して展開している。支援枠組みとしては、GDMの最先端科学AIツールをGenesis Mission受給研究者に無償提供し、Gemini for GovernmentのライセンスとトークンをDOE系国立研究所の各チーム向けに1年間配布する。これにより、基礎研究から特殊設備の管理までをセキュアに統合できる基盤が構築され、現在17のDOE研究所にはすでに早期アクセスプログラムが導入済みである。 現場における実証も進んでいる。太平洋西北国立研究所(PNNL)のヘンリー・クンゲ博士はAlphaEvolveを活用し、組み合わせ幾何学や大規模数学系の探索を自動化。大型言語モデルの知識を活用して手作業では不可能な多次元空間を効率的に解析し、発見サイクルを大幅に短縮している。一方、国立研究所(NLR)ではスティーブン・スパーゲン博士らがGeminiを物理実験装置に統合。電子顕微鏡のキャリブレーション時間を従来の90分以上から約13分に短縮し、焦点合わせの手順を50段階から2段階に削減した。これにより、実機を自律的に監視・判断するリアルタイム実験ワークフローが確立され、従来手動では到達不可能だった材料設計空間の開拓が可能となった。 Googleは今回のコミットメントにより、エネルギー・安全保障・基礎科学の各分野における米国イノベーションの加速を支援する。技術活用に関する詳細は、10月に開催されるGoogle Public Sector Summitにて公開される予定である。
