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OracleがAMDのMI450GPUを搭載した超スケールAIコンピューティングシステムを先行導入へ

Oracleは2025年9月の「Oracle OpenWorld CloudWorld AI World」において、AMDと共同で世界初の5万枚のAMD Instinct MI450シリーズGPUを搭載したAI超算クラスターの提供を発表した。このクラスターは、2026年第三四半期からOracle Cloud Infrastructure(OCI)上で稼働し、将来のAIワークロードに特化した次世代インフラとして位置づけられている。同クラスターはAMDの「Helios」整機架設計を採用し、MI450Xを含む複数のGPUを統合。特に注目すべきは、MI450Xの128GPU版(IF128)が1GPUあたり50ペタフロップスのFP4精度性能を発揮し、8ウェイ構成で合計3.2エクサフロップスの演算能力を実現する点である。さらに、各GPUに最大3つのPensando「Vulcano」DPUsを搭載可能で、各DPUが800Gb/sの帯域幅を持つことで、高スループットなAI分散処理を可能にする。 クラスター全体では、31TBのHBM4メモリと1.4PB/secの総帯域幅を実現。AMDはHelios rackがFP8精度で1.45エクサフロップス、FP4精度で2.9エクサフロップスの性能を発揮すると予測している。この性能は、NVIDIAの「Oberon」整機架と直接競合するものであり、特にHBM4メモリの大量搭載と、Infinity FabricをEthernet上に実装したUALink over Ethernet(UALoE)技術の採用が鍵となっている。UALoEはGPU間のメモリ共有を効率化し、ネットワークレイヤーを簡素化。実装にはCiscoやMarvellのASICも想定されるが、Pensando DPUs自体をスイッチとして活用する「AMD内閉型」アーキテクチャの可能性も指摘されている。 Oracleは、クラスターの初期規模として700ラック(50,400GPU)を想定しており、総コストは35億~40億ドルと推定される。GPUの供給不足が続く中、価格交渉の余地はほとんどないと見られ、高価格での調達が避けられない状況。また、このクラスターはOpenAIなどの大規模モデル開発契約専用ではなく、一般のOCI顧客がリース利用できる汎用インフラとして提供される。既に2025年3月に発表されたMI355Xクラスター(3万枚)と同様、AIモデルのトレーニングや推論に活用可能。 背景として、OracleはAMDと長期的な戦略的提携を強化しており、MI355XからMI450への移行は、HBM(高帯域メモリ)供給の均衡化に伴う市場シェアの再編を見据えたもの。MI450シリーズは2nmプロセスで製造され、MI300Xに比べて4.2兆パラメータを1インスタンスで保持可能。これにより、大規模言語モデルのトレーニング効率が飛躍的に向上する。業界関係者からは、「Oracleが自社のネットワークアーキテクチャ「Acceleron」を活用することで、NVIDIAのInfiniBandに依存しない独立したAIインフラの構築が進んでいる」との評価が相次いでいる。この動きは、AIインフラの多極化を加速させる重要な一歩とされている。

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