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Dell、AI時代向け社内システム刷新「Project Maverick」を5月に延期

Dellが2024年から秘密裏に進めている社内IT基盤の刷新プロジェクト「Project Maverick」が、当初のスケジュールから遅延している。同社の副会長兼最高運営責任者(COO)のジェフ・クラーク氏が全幹部とプロジェクト関係者に宛てた内部メモで、システムの本格展開を5月と8月に延期すると発表した。当初は2月にクライアントソリューショングループ(CSG)の主要システムを、5月にインフラソリューショングループ(ISG)に移行する予定だったが、準備状況の評価結果を踏まえ、現状ではグローバル規模での運用に耐えうる安定性が確保できていないと判断された。 Project Maverickの目的は、約4,700のアプリケーション、7万台のサーバー、1万を超えるデータベースで構成される複雑かつ老朽化したIT環境を刷新し、AI時代に対応できるシンプルで統合された基盤へと変革すること。このプロジェクトは、DellのAI戦略の根幹を成すとされ、内部文書でも「不可欠」と評されている。特にCSG部門(PCやモニターなどハードウェアの販売・サポート)が最初に新システムを導入され、3か月後にISG部門(サーバー・ストレージなどインフラ)が対象となる。 クラーク氏は、システムは動作確認済みだが「スケーラビリティの観点でまだ準備ができていない」と説明。開発チームの一人は、20年以上にわたる旧システムの置き換えを2年で行うという大規模な挑戦であるため、遅延は「やむを得ない」と語りつつも、実行の遅れは「わずかに残念」とも述べた。同社は、この変革にデロイトのコンサルタントも参画しており、秘密保持契約(NDA)が課されている。 同プロジェクトは、AIを導入するためには既存の業務プロセスやシステムそのものを見直す「AIファースト」のアプローチが不可欠であるという業界の潮流に沿ったもの。クラーク氏は「再びスケジュールを変更しない」と明言し、2027年度末までに「統一された会計基準(one set of books)」を確立する必要があると強調。5月の1.0版リリースまでに、開発完了、本格テスト、スケーリング、社内研修などの課題をクリアする必要がある。

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