NVIDIA Isingデコーダがカラーコードのエラー率を300倍削減
NVIDIAは量子誤り訂正技術において、カラーコードの論理誤り率を300倍以上低減するAI型デコーダIsing Decoder ColorCode 1を開発・公開した。量子コンピュータの実用化には耐故障性演算が不可欠であり、カラーコードは論理ゲート実行効率に優れるものの、復号計算の複雑さから長らく実装が妨げられてきた。この課題に対し、NVIDIAは3次元CNNを活用したAIプリデコーダを既存の復号パイプラインに統合した。NVIDIA cuQuantumおよびcuStabilizerで生成した学習データを用いた本モデルは、局所的な誤り符号を高速に処理し、コード距離d=31・物理誤り率0.3%の条件下で論理誤り率を約347.7倍低減、演算速度を7.3倍向上させた。これにより、カラーコードはリアルタイム誤り訂正およびラティスサージ演算において現実的な選択肢へと返り咲いた。訓練モデルは17層約290万パラメータでGPU上で効率的に動作し、ユーザーはノイズモデルやコード距離に応じて層数や入力寸法を調整可能だ。また、既存のオープンソースデコーダの前段に挿入して使用でき、並列空間時間ブロック復号アーキテクチャとも互換性がある。NVIDIAは本デコーダの全モデル重み、訓練レシピ、合成データ、ベンチマークをオープンソースとして提供を開始した。これにより、量子プロセッサ開発企業は自機種の固有ノイズ特性に最適化したデコーダを迅速に構築・微調整でき、人工知能駆動の復号技術が実用級量子コンピュータの実現に向けた新たなインフラとして機能することが期待される。
