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AI創薬スタートアップ「Chai Discovery」、エリリ Lillyと提携へ OpenAI元メンバーが開発した独自アルゴリズムで抗体設計を革新

AIを活用した新薬開発の分野で急成長を遂げたスタートアップ、Chai Discoveryが注目を集めている。同社は2024年に設立され、わずか1年足らずでシリーズBでの1億3000万ドル調達を達成し、13億ドルの評価額を記録。その背景には、OpenAI共同創業者サム・アルトマンとの縁がある。創業者のジョシュ・マイアとジャック・デントは、ハーバード大学時代に知り合い、後にマイアがOpenAIで勤務した際、アルトマンから「タンパク質研究をテーマにしたスタートアップ」の構想を打診された。当時はAI技術がまだ不十分と判断し、両者は一時中断。マイアはその後、フェイスブックで「ESM1」と呼ばれる最初の変換器型タンパク質言語モデルを開発。その後、AIバイオテック企業Absciで経験を積み、2024年にようやく計画を再開。アルトマンに再び相談し、Chai Discoveryを設立。創業当初からOpenAIのオフィスを拠点として活動した。 Chaiの核となる技術は、独自開発のAIアルゴリズム「Chai-2」。これは抗体の設計を自動化する「コンピュータ支援設計ツール」として、新薬開発の初期段階を飛躍的に効率化する。2024年12月、製薬大手エリリリーと提携を発表。エリリリーはChaiの技術を活用し、新薬候補の開発スピードを加速する。エリリリーのAI研究プログラム「TuneLab」責任者アリザ・アプル氏は、「AIによる分子設計の初期段階での革新が、患者に届く新しい治療法の実現につながる」と期待を述べた。 一方、同業界には懐疑的な声も存在するが、投資家や業界関係者の間では、AIが従来の高コスト・長期間の薬物開発プロセスを根本から変える可能性を評価する声が広がっている。General Catalystのエレナ・ヴィボック氏は、「AIを早期に導入する企業が、最先端の新薬を臨床試験に進める可能性が高い」と指摘。ChaiはオープンソースのLLMをそのまま利用せず、完全に自社開発の独自アーキテクチャを採用しており、技術的独自性も強みとされている。 Chai Discoveryは、わずか2年足らずの歴史ながら、AIとバイオテクノロジーの融合を象徴する企業として、新薬開発の未来を牽引する存在へと成長している。

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