21歳の元MrBeastスタッフがAI startup「Palo」を創業、クリエイターのバズ動画をデータで最適化
21歳のジャイ・ネオ氏は、かつてYouTubeで最も人気のあるクリエイター「MrBeast」(ジェイミー・ドナルドソン)のチームに所属し、短編動画の戦略を担当していた「コンテンツマニア」。彼は高校時代から動画の「リテンション」——視聴者が動画を途中で離れるタイミング——に注目し、視聴者の離脱ポイントを分析することで、成功する動画の法則を研究し続けた。この経験が、18歳でMrBeastのチームに加わるきっかけとなった。代表作「パリまでバゲットを求めて飛行する?(Would You Fly To Paris For A Baguette?)」は10億再生を達成。ネオ氏が提唱した「ステップアップ・ホック」(徐々に報酬を増やす構造)という手法が、TikTok由来の形式を「ベスト化」し、同チームの新たなコンテンツパターンを確立した。 その後、ネオ氏はMrBeastを離れ、コンテンツ戦略の実践と分析をさらに進めるため、AIスタートアップ「Palo」を共同創業。同社の共同創業者には、マイクロソフトやパラントールでエンジニア経験を持つシヴァム・パーンカジ・クマール氏と、クリエイターとしての実績を持つハリー・ジョーンズ氏が名を連ねる。Paloは、クリエイターが自らの全動画コンテンツをアップロードすると、大規模言語モデル(LLM)が「ハック」(最初の数秒の引きつけ力)や視聴者の離脱ポイント、ストーリー構成などを分析。その結果をシンプルに可視化し、クリエイターがわずかな調整で視聴数を伸ばせるよう支援する。 Paloは、PeakXV、NFX、EdgeCase Capitalらから380万ドルの資金調達を実現。現在、100万フォロワー以上のクリエイター向けに提供中で、10万フォロワー以上も対象に拡大予定。月額250ドルのサブスクリプションモデルを計画。AIはOpenAIやGoogle Geminiの複数モデルを組み合わせて活用。また、クリエイター同士のネットワーク機能や、広告パートナーとのマッチングツールの開発も進む。 「AIはクリエイターの代わりではなく、分析の手助けをする道具」とネオ氏は強調。投資家ジョシュ・コンスティン氏も「AIがコンテンツを大量に消費する『脳の消耗』を代行し、クリエイターが本業に集中できる」と評価している。Paloは、既存のコンテンツをAIで深く分析し、次回の「バズ」を生み出すための強力なツールとして注目されている。
