ウーバーCPO語る、ホテル・自律走行車と何でも屋忌避
Uberのサチン・カンサル最高製品責任者(CPO)は、同社の戦略的拡張と将来ビジョンについて詳細を明らかにした。同社は配車とデリバリーに加え、Expediaと連携した宿泊予約や欧州でのヨットレンタル、外部店舗もカバーする「Shop for me」コンシェルジュ機能など、旅行関連サービスをプラットフォームに統合している。カンサル氏はこれらを「移動、飲食に続くプラットフォームの第3の柱」と位置付けつつ、過剰な機能追加を避け、パートナー企業との連携を柔軟に活用する方針を示した。金融サービス面では、ドライバー向けのDebitカード「Uber Pro Card」や加盟店向け実証を進めており、会員制サービス「Uber One」(5100万人)のクロスセル効果も確認されている。特にデリバリー事業のUber Eatsは複数の四半期にわたり独立した黒字化を達成したと報告した。 自律走行分野では、Waymoとの関係性を「パートナーであり競合」と整理。フィニックスでのパイロットを終了しつつ、オースティンとアトランタで数百台規模の配備を拡大し、人と自律走行車が共存するハイブリッドネットワークの構築に注力している。新たに設立したAV Labsは、数百台の車両にセンサーを搭載して走行データを収集し、自律走行開発企業へデータラベリングや音声データを提供することで収益化を進めている。同氏は運転中の会話記録は行わないと明確にし、AV Labsのデータ共有モデルは今後検討中だと付け加えた。 AI活用については、ドライバーの需要予測支援、Eatsの注文アシスタント、音声による配車リクエストなど実用的な機能の展開を進めている。将来的にはAIエージェントが旅行計画の複合的なタスクを処理する方向だが、機能品質の重視を優先している。カンサル氏は新機能の開発より既存製品の改善に時間を費やし、自らが配達や乗車を体験してユーザー視点を維持する姿勢を示した。Uberは特定分野への極端な依存を避け、データとパートナーシップを基盤とした堅実なプラットフォーム進化を着実に進めている。
