Walmart CEO: AIがすべての職種を変える——人間の価値は「ソフトスキル+AI活用力」に
ウォルマートのドッグ・マクミロンCEOは、人工知能(AI)が「すべての仕事」を変えると警告している。ウォール・ストリート・ジャーナルとのインタビューで、彼は「AIが変える仕事は、おそらく世界に1つもない」と述べ、AIの導入が企業全体に及ぼす影響の大きさを強調した。ウォルマートは世界最大の民間雇用主であり、210万人のグローバル従業員を抱える。同社は今後3年間、従業員数を凍結する方針を示しており、売上成長はAI技術の拡大に依拠すると説明している。 マクミロンCEOは、特に事務職やオフィス系の仕事からAIの影響が広がると予測。カスタマーサポートや物流追跡を担うAIチャットボットの導入を進め、店舗や倉庫での業務も段階的にAIに任せられるようになると述べた。しかし、その一方で、AIが代替できない価値を持つ人間の能力も不可欠だと強調した。顧客との対話や感情的つながり、状況判断といった「ソフトスキル」は、AIには真似できないと指摘。「人間が人間を相手にしている限り、人間が前線に立つ」と語った。 彼が推奨するのは、「プラスアップ(plussed up)」する姿勢。つまり、自分の役割にAIツールを積極的に取り入れ、生産性を高め、成果をより良くすることだ。LinkedInの2024年2月のブログでは、企業がAIへの適応力と柔軟性を持つ人材を特に重視していると紹介されている。 実際、スタンフォード大学とBetterUpが実施した調査では、40%の米国事務員がAI生成の「作業負荷」に苦しんでおり、その多くは人間が修正に数時間かかる品質の低さだった。一方、アマゾンウェブサービス(AWS)のマット・ガーマンCEOは、AIが「思考力やコミュニケーション力」を補完することはできても、人間の創造性や判断力は代替できないと指摘。今後、人間の価値は「技術力」と「人間力」の融合にかかっていると述べた。 マクミロンCEOも、店長のような立場では、AIによる販売トレンド分析や物流管理のスキルと、顧客やスタッフとの対話力が両立していることが重要だと強調。AI時代でも、人間の持つ柔軟性と共感力が最も価値ある資産であると結論づけた。
