グラニット4.2 LLM構築技術公開
IBMは思考型推論に特化した大規模言語モデル「Granite 4.2」ファミリーを公開した。3B、8B、30Bの3サイズのディコーダ専用モデルで構成され、事前学習は15兆トークンでゼロから実施。5段階の学習戦略により最大512Kのコンテキスト長を実現している。SFTフェーズでは、エージェント機能と汎用推論データ約720万サンプルを用い、厳格な品質管理でモデルの指示従順性とツール使用能力を強化した。 本リリースの最大の特徴は、段階的な強化学習パイプラインにある。基礎推論のRLVRに続き、8Bと30Bモデルは実環境でのSWE、ターミナル操作、Web検索を学習するエージェントRLフェーズを経験する。非同期GRPOアルゴリズムを採用し、生成と更新を並列化して学習効率を最大化。最終的にRLHFで安全性を統合している。すべてのモデルは思考モードを切り替え可能で、OpenAI互換形式でネイティブツールコマンドを実行可能だ。 評価では30BモデルがSWE-bench Verifiedで57.00、Terminal-Benchで29.24を記録し、エージェントコード生成でトップクラスのパフォーマンスを示した。推論テストではAIME25で89.17、長文タスクRULER 64Kで89.96と高精度を維持。インフラはCoreWeaveのNVIDIA GB200クラスターを活用した。 Granite 4.2はApache 2.0ライセンスで公開。FP8やGGUFなどの量子化版も提供され、vLLM経由で容易にデプロイ可能。OpenCodeやOpenHandsなどのエージェント枠組みとも統合でき、リソース制約下の推論から自律型エージェント構築まで多様な用途に対応できる。
