クアルコムSnapdragon X2 EliteのHexagon NPUとGuardianセキュリティの実態解明
QualcommのSnapdragon X2 Elite SoCにおけるHexagon NPUとGuardianセキュリティ技術の詳細が明らかになった。Part 3として公開された情報によると、Hexagon NPUは前世代のDSPやプロセッサから進化した新たなアーキテクチャ「NPU6」として登場。スカラ、ベクトル、行列ユニットの3つの構成を持ち、それぞれがスカラ演算、ベクトル演算、行列演算に特化している。スカラユニットは従来の6スレッドから12スレッドへ拡張され、4ウェイのVLIWアーキテクチャを採用。マルチスレッド処理(SMT)により効率的な並列処理が可能となり、スループットは143%向上。ベクトルユニットは8スレッドで、1サイクルに4つの128B SIMDベクトルを処理可能。FP8やBF16をサポートし、スループットも143%増加。行列ユニットは2ビット重みをサポートし、重みと活性化値のキャッシュを内蔵。別電源レールとベクトルユニットのTightly Coupled Memoryに直接アクセス可能。スカラ:ベクトル:行列のスレッド比は6:4:1から12:8:1に拡大。全体の処理能力は80TOPS(X1の45TOPS)と大幅に向上。また、127%のバス帯域拡大、拡大されたL2キャッシュ、強化されたDMAと独自のメモリプロセッサにより、CPUの干渉を最小限に抑え、自律的な処理が可能。 一方、GuardianはX1世代に欠けていたハードウェアベースのPC管理機能。5G(X75)または4G IoTモデムを搭載することで、PCの位置追跡、リモートロック、データ消去が可能。Microsoft vProと同様の機能を提供するが、Windows専用で、セキュリティの観点から問題が指摘されている。まず、常に接続されたセルラーモデムは攻撃面を拡大し、無効化できない。さらに、年間約20ドルのサービス料がOEMに課され、それが製品価格に上乗せされる。3年間で60ドル相当のコストが強制的に発生。加えて、MicrosoftのPlutonセキュリティブロックは、リモートで任意の更新が可能で、静かにPCのあらゆる部分を監視できるという懸念がある。複数の開発元がPlutonの実装で問題を指摘しており、Intelの対応と比較して不十分と評価されている。結果として、Guardianを搭載したX2 Eliteは、セキュリティの名目で高コストかつ脆弱な構成を強制する可能性がある。専門家は、Guardian搭載機は「購入を避けるべき」と断言している。
