AIバブル警鐘!マイケル・バリーが注目する「ROIC」の重要性
『ビッグショート』で知られる投資家、マイケル・バリー氏は、AIブームに警鐘を鳴らしている。彼は、AIの発展が大手テック企業の「資産軽視型」のソフトウェアビジネスモデルを根本から変えると指摘し、その結果、株価に長期的な圧力が生じると警告している。バリー氏は、最近のSubstackでのテックパーソナリティ・ドゥーアークェシュ・パテル氏との対談で、AI投資の鍵となる指標は収益成長や人材採用、市場規模ではなく、「投下資本利益率(ROIC)」だと強調した。 ROICは、企業が投入した資金をどれだけ効率的に利益に変換しているかを示す指標。バリー氏は、過去のソフトウェア企業は資本集約型ではなく、高ROICを維持していたが、AIの発展に伴い、マイクロソフト、グーグル、メタといった企業はデータセンター、チップ、電力といった大規模なインフラ整備に巨額の資金を投じるようになり、資本集約型へと転換していると分析。「ROICは必然的に低下する。それが長期的に株価を圧迫する」と述べた。 彼は、AIによる市場拡大が実現しても、投資に対するリターンがコストを上回らない限り、経済的価値は生まれないと断言。「AIインフラ構築への支出が、投資コストを上回るリターンを生み出さなければ、実質的な価値は存在しない」と指摘。この点で、AIブームを1990年代末のドットコムバブルにたとえ、「今の時代のネッツケープ」と呼んでいる。ネッツケープのIPOがドットコムブームの火付け役となったように、OpenAIの台頭も同様の兆候だと見る。 バリー氏のヘッジファンド「スィオン・アセット・マネジメント」は、2023年9月の規制文書で、AIの寵児であるナビダやパラントゥアに対して大規模な空売りポジションを構築していたことが明らかになった。投資家たちがAIインフラへの資金投入を続ける一方で、実際の利益創出はまだ見られない状況。バリー氏の見解は、AIバブルのリスクを警戒する投資家の間で注目を集めている。
