AIでアナログ半導体設計を革新、Astrusが800万ドル調達
AIを活用した半導体設計の分野で注目されるカナダのスタートアップ、Astrusが800万米ドルの資金調達を実現した。同社は、物理法則を意識した基礎モデルを用いて、半導体チップ設計の自動化を推進する世界初のAIプラットフォームの開発を進めている。本資金調達はKhosla Venturesがリードし、Juniper Networks創業者であるPradeep Sindhu氏、1517 Fund、Drive Capital、Alumni Venturesら戦略的投資家が参加した。 半導体設計において、デジタル部分の自動化は進んできたが、高精度を要するアナログ設計は依然として人的専門知識に依存しており、開発プロセスの遅延やコスト増の要因となっている。Astrusは、この課題にAIを駆使して取り組み、物理的制約を考慮した設計を可能にする「物理知覚型基礎モデル」を構築。これにより、設計の精度とスピードを飛躍的に向上させ、半導体開発の効率化を実現する。 同社の技術は、従来のAIアプローチとは異なり、電気的特性や熱的挙動といった物理法則をモデルに組み込むことで、設計の妥当性を事前に検証できる点が特徴。開発者はより短時間で信頼性の高い回路設計を実現でき、特に5nm以下の先端プロセスで顕著な効果が期待される。 AstrusのCEO兼共同創業者であるSahil Jain氏は、「AIが半導体設計のアナログ領域に本格的に進出する時が来た」と語り、今後の技術進展と産業への影響を強調している。今回の資金は、モデルの強化、人材の拡充、そして主要な半導体メーカーとの実証実験に活用される予定だ。 AIと半導体の融合が、次世代のチップ開発を変える鍵となる。Astrusは、この分野におけるリーディングカンパニーとしての地位を確立を目指している。
