マイクロン、2000億ドルを投じてAI時代のメモリ不足を解消
メモリ半導体メーカーのマイクロンは、人工知能(AI)時代の記憶性能の限界を克服するため、今後10年間で2000億ドルを投じる計画を発表した。かつては低利益率の汎用部品と見なされていたメモリチップだが、AIモデルの膨大なデータ処理需要により、データセンターの需要が急増。供給が追いつかず、業界全体で深刻な不足が生じている。 マイクロンは、最先端のメモリ技術、特に高帯域幅・低遅延の次世代メモリ「HBM(High Bandwidth Memory)」の量産体制を拡充。AI演算に不可欠な大容量かつ高速なデータ転送を実現するため、半導体製造設備の拡張と技術開発に巨額を注ぎ込む。同社は、AI推進に伴うメモリ需要の急増を「記憶のボトルネック」と位置づけ、この課題の解決がAIのさらなる進化の鍵になると強調している。 同様の動きは他社にも広がっており、サムスンやSKハイニックスもHBM生産を拡大。特にAI推進に伴うメモリ需要は、2025年までに現在の3倍以上に達すると予測されている。マイクロンの2000億ドル投資は、単なる設備投資にとどまらず、AIインフラの基盤を再構築する戦略的決定である。この動きは、メモリが今やAI時代の「命綱」としての地位を確立したことを示している。
