Google DeepMind の AI 工具、社内対立の原因に
グーグルでは、AI ツールの利用を巡り、社内で深刻な対立が生じている。グーグルのエンジニアは原則として、社内のツールまたは社用に特化したものしか利用できないが、最近、グーグル ディープマインドの従業員の一部に、競合他社のアンドレプト社のコーディング支援 AI「Claude」へのアクセスが許可された。この決定は、社内の他の部署のエンジニアから不満を買っている。彼らはコーディングに限っては、グーグル独自の「ジェミニ」モデルしか使えず、より高性能なとされる Claude にアクセスできないことに不満を抱いている。また、グーグルは今年、AI を活用した業務効率化やコード生成を従業員の評価指標に含める方針を打ち出しており、Claude 利用の可否による格差が、より一層の対立を招いている。グーグルが社内ツールを優先する理由は、独自のインフラ基盤への依存や、従業員が自社の製品を実際に使うことで品質を高める「ドッグフーディング」の思想によるものであり、Meta のように他社 AI を認める企業とは異なる。この問題を巡り、技術評論家のスティーヴ・イェゲ氏は X で、グーグルのエンジニア組織における AI 導入が遅れていると指摘し、それを「John Deere のような状態だ」と表現した。これに対して、グーグル ディープマインドのデミス・ハサビス CEO は「デタラメな clickbait を止め、実務に従事すべきだ」と強く反論した。しかしイェゲ氏はその後、社員からの情報を根拠に、ディープマインドのエンジニアが Claude を使用していること、そしてアクセスの平等化を巡る内部議論でディープマインド側が強く反対し、一部エンジニアが退社をちらつかせたという事実が確認されたことを明かした。これにより、社内の AI ツール利用における権益とアクセス権を巡る対立は表面化し、組織的な緊張が高まっている。
