OpenAI、2028年までに自律型AI研究者実現へ 深層学習の飛躍的進展が背景
OpenAIのCEO、サム・オルトマン氏は、同社が2028年までに「本格的なAI研究者」を実現する可能性があると発表した。10月15日に行われたライブ配信で、オルトマン氏は、深層学習モデルの進化が著しく、複雑なタスクを従来の数倍の速度で処理できるようになっていると強調。同社内部では、2026年9月までに「インターンレベルの研究アシスタント」、2028年までに完全に自律的に大規模な研究プロジェクトを遂行できる「本格的なAI研究者」の実現を目指していると明らかにした。 この計画は、同社が非営利組織から「公共利益法人」への構造変更を完了した日と重なり、注目を集めた。この再編により、非営利チャーターによる制約が解除され、資金調達の柔軟性が向上。オルトマン氏は、これにより研究のスピードアップとインフラ整備を加速できると説明した。 同社の首席科学者であるジャクブ・パチョcki氏もライブ配信に参加し、「本格的なAI研究者」とは、人間がAIの研究を担当するのではなく、AI自身が研究の全工程を自律的に行えるシステムであると定義。彼は、深層学習システムが10年以内に「スーパーアイテクノロジー」——つまり、多くの重要な領域で人間を上回る知能を持つ——に到達する可能性があると述べた。 実現に向けた鍵となるのは、アルゴリズムの革新と「テスト時の計算資源」の劇的拡大。現在のモデルは約5時間分の思考時間で人間のトップレベルと同等の成果を出すが、今後は単一の問題にデータセンター規模の計算力を割り当てることで、科学的発見のスピードを飛躍的に高める構想だ。 同社は、医療、物理学、技術開発など、人間の限界を超える課題の解決をAIに期待。2028年までの目標は、AIが人間研究者を上回る速度で発見を生み出すことにある。この進化を支えるため、オルトマン氏は、今後数年間で30ギガワットのインフラ整備を実施する計画を明らかにした。これは1兆4000億ドル規模の投資義務を伴う。 また、新構造では非営利の「OpenAI Foundation」が26%の株式を保有し、研究の方向性を監督。同団体は250億ドルをAIを用いた疾病治療に投じる計画を掲げ、AIの安全と科学的進展を両立させる体制を整えている。
