テンパス、AI病理学企業ペイジを8125万ドルで買収へ
テクノロジー企業のテンパスAI(Tempus AI, Inc.)は、デジタル病理学分野で先進的なAI技術を持つペイジ(Paige)を買収すると発表した。今回の買収は、がん治療の精度向上を目指す精密医療の分野におけるAI活用を加速するもので、買収金額は8125万ドル。支払いの大部分はテンパスの普通株で行われ、ペイジが保有するマイクロソフトのAzureクラウドサービス契約もテンパスが引き継ぐ。 ペイジは2017年に設立され、世界初のFDA承認を受けた病理学向けAIアプリケーションを開発。その基盤となっているのは、約700万枚のデジタル病理スライドと、臨床・分子データを統合した独自データセット。このデータは患者の個人情報を削除済みで、45カ国、多様な性別・人種・民族・地域のデータをカバーしており、がん研究や新薬開発に貢献している。また、ペイジは世界初の「100万スライド」規模のがん用基礎モデルを構築しており、AIによる病理データの理解を飛躍的に高めている。 テンパスのエリック・レフコフスキーCEOは、「がん分野で最大規模の基礎モデル構築に向け、ペイジのデータと技術チームが大きな加速要因になる」と強調。ペイジのラジク・ユスフィCEOも、「テンパスと連携することで、より多くの患者に革新的な診断技術を届けられる」とし、AIによるがんの検出・理解・治療の変革を期待している。 テンパスは、医療現場でのAI活用を推進する企業として、多モーダルデータの蓄積とAI駆動の個別化医療を実現。今回の買収により、そのデータ基盤と技術力がさらに強化され、がん診断の精度向上と新薬開発のスピードアップが期待される。
