AIエージェントの処理速度と省エネ性能を最適化する
マサチューセッツ工科大学(MIT)とマイクロソフトの研究者チームは、AIエージェントによる複合タスク処理を担うアジェンティック・ワークフローの設計と実行を自動最適化するシステム「Murakkab」を開発した。本システムは、開発者が自然言語でアプリケーションの意図を記述するだけで、最適なモデルやツールの選定、実行順序の調整、クラウド環境におけるハードウェア割り当てを自律的に決定する。従来の手動設定では組み合わせが膨大すぎて最適化が困難であり、リソースの過剰確保によるエネルギーとコストの浪費が課題となっていた。Murakkabはユーザーの制約に基づき実行時に動的に構成を変更し、効率を最大化する。 Gohar Chaudhry氏らを筆頭著者とする論文はUSENIX SOSPで発表される。実験結果によると、Murakkabは既存手法に対し計算リソースを約65%、エネルギー消費を約73%削減し、運用コストを約25%に抑えた。また、エネルギー消費を1桁以上低減しても精度低下は約2%に留める動的トレードオフ調整も実証済みである。クラウド事業者は本システムにより複数ワークロードの可視性を得られ、データセンター全体の資源分配を最適化できる。今後は大規模クラスタや複雑なワークフローへの拡張を目指しており、SRCとDARPAの支援によりクラウドAIインフラのサステナビリティ向上に寄与する。
