NVIDIAとMicrosoftがAIスーパーファクトリーを強化、Blackwellプラットフォームで推進する推論・セキュリティ・物理AIの新統合
NVIDIAとMicrosoftは、AIスーパーファクトリーの基盤強化をめざし、最新技術を統合する協業を拡大した。MicrosoftのAIスーパーファクトリー「Fairwater」(ウィスコンシン州)とアトランタに新設されたデータセンターを結ぶインフラに、NVIDIAのブラックウェル(Blackwell)プラットフォームとSpectrum-X Ethernetスイッチを採用。これにより、数10万基にのぼるNVIDIA Blackwell Ultra GPUが、大規模なAIモデルの学習と推論を支える。特に、OpenAIやMicrosoft AIスーパインテリジェンスチーム、Microsoft 365 Copilot、Microsoft Foundryなどの主要サービスがこのインフラで動く。 Azure上では、NVIDIA RTX PRO 6000 Blackwell Server Edition GPUを搭載した「NCv6 Series VM」がパブリックプレビュー開始。これにより、マルチモーダルAIエージェント、産業デジタルツイン、科学シミュレーション、3Dコンピューティングなど、多様なワークロードに最適な加速が可能に。また、Azure Localとの連携で、エッジやオンプレミス環境でも低遅延のAI処理が実現。企業は工場やデータセンターでリアルタイムAIを活用できる。 両社は「柔軟なAIファルム(Fungible AI Fleet)」の構築を目指し、ソフトウェア最適化を継続。NVIDIA TensorRT-LLMやNIMマイクロサービスを活用し、生成AIの性能を向上。これにより、2年間でGPT系モデルの利用コストが90%以上削減された。また、Microsoft FoundryやSQL Server 2025では、NVIDIA NemotronモデルとNIMを統合。企業の機密データを安全に活用し、RAG(検索拡張生成)をGPUで高速化。 AIエージェントの導入も進み、NVIDIA NeMo Agent ToolkitとMicrosoft Agent 365が連携。Outlook、Teams、Word、SharePointなどMicrosoft 365アプリに、コンプライアンス対応のAIエージェントを導入可能。物理AI(Physical AI)分野では、NVIDIA OmniverseとIsaac SimがAzureで提供され、ロボット開発や工場自動化のシミュレーションが加速。HexagonのAEONロボットやWandelbots NOVAも、NVIDIAのロボティクススタックを活用。 セキュリティ面では、NVIDIA Dynamo-TritonとTensorRTで、AIを用いた脅威検知をCPUより160倍高速化。さらに、Anthropicとの新協業も発表。モデル最適化と将来のNVIDIAアーキテクチャの調整を共同で推進。 この協業は、AIの学習・推論・応用・セキュリティ・物理世界連携を一貫して強化し、企業のAI活用を現実の経済的価値へと変える。
