AIブームの中、ベニオフCEOが「営業は人間が主役」――Salesforce、3000〜5000人の新規採用を発表
SalesforceのCEOであるマーク・ベンイオフ氏は、AIが営業職を置き換えることはないと明言した。同社はAIを積極的に活用する企業として知られ、自社のCRMを「世界一のAICRM」と位置づけるなど、AI戦略を企業ブランドの核に据えている。しかし、ベンイオフ氏はAIが人間の営業担当を代替するとは考えておらず、むしろ営業部門の拡大を進めている。彼は最近、3,000~5,000人の新規営業担当者を採用したと語り、今年中にアカウントエグゼクティブを2万人まで増員する計画だと明らかにした。これにはシステムエンジニアやマネージャー、インフラチームの人員も含まれないという。 ベンイオフ氏は、AIには「魂」がなく、「人間的なつながり」が欠けていると強調。「AIはいいが、人間の対話とは違う」と述べ、対面でのコミュニケーションの価値を重視している。彼の発言は、AIによる効率化が進む中でも、人間の接点が依然として不可欠であるという現実を反映している。 このように、AIの進化にもかかわらず、シリコンバレーではAIの導入が採用の拡大を引き起こしている。Figmaのドリン・フィールドCEOも同様に、AIは「自分たちを狙っているわけではない」と述べ、複数の部署で採用を継続している。ベンイオフ氏は、顧客が技術の進化に追いついていない点に懸念を示し、「イノベーションのスピードは、顧客の受け入れスピードをはるかに上回っている」と指摘。この問題を解決するためには、人間による丁寧なサポートと関係構築が不可欠だと強調した。 実際に、同社が主催する「Dreamforce」カンファレンスの会場近くのホテルバーでは、顧客同士が直接会話し、深い人間関係を築いている様子が見られた。ベンイオフ氏は「ここにいるのは私たちの社員ではなく、顧客たちだ。人間同士のつながりがまだ生きている」と述べ、AIが人間の営業を代替する時代は来ていないと結論づけた。
