カナダのウェルスマネジメントアプリ、デザインと使いやすさで評価高いがAI活用は米国に遅れ TDがアドバイザード投資家部門で首位、WealthsimpleがDIY部門で2年連続トップ
2025年のJ.D.パワーカナダ資産運用デジタル体験調査によると、カナダの投資家は洗練されたデザイン、直感的な投資ツール、シームレスな多チャネル体験を重視する傾向にあり、特にアドバイザード投資家とDIY投資家の両分野で満足度が高まっている。TDがアドバイザード投資家セグメントで最高の満足度(689点)を記録し、CIBC(685点)、BMO(674点)が続く。一方、DIY投資家セグメントではWealthsimpleが2年連続で最高(709点)を達成し、CIBC Investor’s Edge(665点)、RBC Direct Investing(659点)が続く。 しかし、カナダの資産運用企業のデジタルサービスは、米国に比べて人工知能(AI)を活用した仮想アシスタントの導入が遅れている。J.D.パワーマネージングディレクターのマイク・フォイ氏は、「カナダのフィンテック企業がデジタル革新の先頭を走り、伝統的な企業もその動きに追随しているが、AIアシスタントの採用は依然として遅れている」と指摘。一方で、顧客の関心は高いにもかかわらず、導入のスピードは緩やかだという。 調査では、投資ツールの多様性、チャート機能、セキュリティ対策の充実度が高いほど、ユーザーのエンゲージメントが高まる傾向がある。しかし、機能の多様化に伴い、各チャネル間の体験の一貫性が重要となる。強力な機能とスムーズな統合を両立できる企業が、差別化を実現している。 調査は2025年6~8月に実施され、アドバイザードおよびDIY投資家計4,686人から回答を得た。評価項目はデザイン、情報の質、システムパフォーマンス、ツール・機能の4つ。2025年版は構成を刷新しており、前年との比較はできない。 カナダの資産運用業界は、ユーザー体験の向上には高い水準を維持しているが、AI活用の遅れが今後の競争力に影響を与える可能性がある。
