ステランティス、シリコンバレー流のオフィス文化導入へ CEOが5日勤務復活を宣言
ステラントゥスのアントニオ・フィローザCEOは、同社が全従業員の5日間のオフィス勤務復帰(RTO)を正式に発表したことを受け、シリコンバレーの「ハードコア」な企業文化を参考にすべきだと訴えた。フィローザ氏は、1月のサンフランシスコ訪問をきっかけに、ソフトウェア企業やAIスタートアップのオフィス勤務の密度に強く感銘を受けたと述べた。その中で特に注目したのは、ステラントゥスが車載情報システム開発で提携するAIスタートアップ「アプライド・インタウイション」のエンジニアたちが、全員がオフィスで協働している様子だった。 フィローザ氏は、同社が大規模な自動車グループであるにもかかわらず、ソフトウェア企業と同様のオフィス連携の意識を持つべきだと強調。「チームで働くことの価値を再認識し、一緒にアイデアを創出する環境を整えたい」と語った。この発言は、内部会議のトランスクリプトを共有した従業員の情報に基づき、Business Insiderが複数のステラントゥス社員により確認された。 ステラントゥスは2022年から白-collar従業員を週70%のリモート勤務を可能とする柔軟なポリシーを導入していたが、2024年には週3日以上のオフィス勤務を義務化。今回の発表では、米国拠点の従業員が2025年3月30日から全員5日間のオフィス勤務を義務づけられた。欧州など海外拠点も同様に全員勤務を実施するが、時期は地域によって異なる。 同社の株価は、EV戦略の見直しに伴う260億ドルの減損処理を発表した影響で、同日最大25%の下落を記録。フィローザ氏は6月にCEOに就任し、長年にわたる米国市場の販売低迷を打破するための再編を推進している。 この動きは、フォードやアマゾン、メタなど、テック業界でも広がる「ハードコア勤務文化」の流れと一致しており、生産性と協働の強化を狙う企業戦略の一環とみられる。
