ベトナム、AIを経済戦略の核に NVIDIA AI Dayで国家主権型AIの構想が浮上
ベトナムは人工知能(AI)を経済戦略の中心に据え、急速にAI基盤の構築を進めている。2024年9月23日、ホーチミン市で開催されたNVIDIA AI Dayでは、同国がAI主導の成長を推進する姿勢が改めて浮き彫りになった。イベントには800人以上の開発者、研究者、スタートアップ関係者が集まり、主権型AI(Sovereign AI)をテーマにした15のセッションが行われた。 NVIDIAパートナーネットワークのチャック・タイバー氏は、主権型AIの成功に必要な要素として、国内のAI能力が経済成長や国家安全保障、文化の継承に不可欠である点を強調。また、地域に特化したAIモデルやデータ、地元で所有・運用されるAI工場、そしてAI人材を育成する人材基盤の整備が不可欠だと説明した。 ベトナム国立イノベーションセンターの副所長であるヴォ・スアン・ハイ氏は、「ベトナムはAIを経済戦略の中心に置いている」と明言。同国はSTEM分野で高い実力を発揮する若手人材を有しており、AIの発展に向けた基盤が整いつつあると評価している。 現地企業の取り組みも注目される。FPTはNVIDIA H100/H200GPUを活用し、国内でAIモデルの訓練・微調整・展開を一貫して行うAI工場を構築。VNPT AIはNVIDIA DeepStreamを活用し、リアルタイムの動画解析や音声認識、LLMを統合した知能型ビデオ検索技術を開発。Zaloはベトナム語や文化に特化した主権型LLMの開発を進めている。GreenNodeも、高品質な国内データセットを活用した大規模言語モデルの構築を推進している。 ベトナムは2030年までに3つの国家データセンターを建設し、東南アジアでトップ4のAI先進国を目指す。FPTソフトウェアCEOのトゥアン・ミン・ファム氏は、「AIは技術の主権であり、国家の安全保障と個人のプライバシーを守る鍵だ」と強調。AIの導入は、先進国との格差を埋めるためのスピードとスケーラビリティを実現する重要な手段と位置づけている。 今後、NVIDIAは東京でもAI Dayを開催し、AIの革新と国際連携をさらに推進する予定だ。
