HyperAIHyperAI

Command Palette

Search for a command to run...

Nvidia、GroqとEnfabricaを acquihireで獲得 次世代推論プラットフォームへの布石か

NvidiaがAI推論用プラットフォームの構築に向けて、2025年12月24日にAIアクセラレータ企業Groqを200億ドルで「 acquihire(人材買収)」した。これは、Groqの主要技術である「学習処理ユニット(LPU)」のライセンス取得と、同社の核心エンジニア陣、特に共同創業者ジョナサン・ロス氏と最高運営責任者サンニ・マドラ氏の採用を含む。この買収は、Nvidiaが既存のGPUアーキテクチャにとどまらず、将来的なAI推論用プロセッサの再設計を視野に入れている可能性を示唆している。 Groqは、低遅延・高スループット推論に特化した独自技術で、CerebrasやGoogleのTPU、AWSのTrainiumと並ぶ主要競合だった。特にロス氏が開発した「完全スケジューリングコンパイラ」は、LPUがGPUとは異なる処理方式を可能にし、Nvidiaがその技術を競合に渡すことを避けた動機ともいえる。また、サウジアラビアからの15億ドル規模の「GroqCloud」建設資金という約束もあったが、実際の契約や資金移動は確認されていない。 さらに、2025年9月にはネットワーク統合スタートアップEnfabricaを9億ドルで同様の形で買収。同社の「ACF-S」チップ技術は、メモリとI/Oを1チップに統合し、ネットワークインターフェースカードやCXLスイッチを不要にすることで、AI推論に必要なキーバッファ(KVキャッシュ)のスケーラビリティを飛躍的に向上させる。2025年7月に発売された「Emfasys」メモリ拡張サーバーは、NVIDIAのGB200 NVL72サーバーラックに接続することで、トークンあたりコストを半減、スループットを倍増させる効果を発揮した。 これらの買収は、Nvidiaが「GPU」とは言えない次世代推論アーキテクチャの構築を進めている可能性を示している。一方で、米国連邦取引委員会(FTC)や政府の監視を避けるため、完全買収ではなく「残りのGroq」を残す形で実施。これは、将来的な独占禁止法違反のリスクを回避する戦略的措置とも解釈できる。 結局、Nvidiaの狙いは、技術の獲得と競合の排除の両面にあると考えられる。GroqとEnfabricaの技術を自社の次世代推論プラットフォームに統合する可能性も、あるいはそれらを「眠らせる」ことで、自社の既存事業を守る防御的戦略である可能性も否定できない。いずれにせよ、Nvidiaは、AI推論の未来を掌握するための布石を、次世代の「GPUではない」アーキテクチャに向けて着実に打っている。

関連リンク

Nvidia、GroqとEnfabricaを acquihireで獲得 次世代推論プラットフォームへの布石か | 人気の記事 | HyperAI超神経