AIの導入で構造改革:マッキンゼー、25%の新規雇用と25%の非対面職削減を実現
マッキンゼーのグローバル・マネージング・パートナー、ボブ・シュテルンフェルス氏が、AIの導入によって同社の労働力構造が根本的に変化していると明言した。ラスベガスで開催されたCES(国際家電見本市)で実施された「All-In」ポッドキャストの生放送に登場したシュテルンフェルス氏は、AIによって「25%増加」と「25%削減」を同時に実現しながらも、全体としての業務成長を達成していると説明した。 彼が提唱する「25スクエア」モデルとは、顧客対応部門の人員を25%増やす一方で、非顧客対応部門(バックオフィスなど)の人員を約25%削減しながら、その部門の生産性は10%向上させたことを意味する。これにより、従来の「人件費増加=成長」というパラダイムから脱却し、「成長と縮小を同時に実現する新たな動態」が生まれたと述べた。 AIの導入により、昨年だけで150万時間の調査・要約作業が削減されたという。これにより、これまで中級以下のスタッフが担っていた業務から、コンサルタントは「スタックの上位」へとシフトし、より複雑な課題に取り組むようになった。また、マッキンゼーには現在、4万人の社員に加え、2万5,000人の個別化されたAIエージェントが働いている。これらのエージェントは独立して業務を遂行でき、年内には人間の社員と同数に達すると予測している。 シュテルンフェルス氏は、若手プロフェッショナルに対して、AIが代替できない「人間ならではの力」を磨くよう呼びかけた。特に、人間の判断力や真の創造性、倫理的思索といったスキルが重要だと強調した。 彼は、大企業がAIによって変革を迫られている現実を指摘。「既存組織を新たな形に変えるか、あるいは衰退するか」という選択肢が迫られていると語り、組織のスピードが戦略以上に重要になっていると述べた。今やCEOの多くが「どうすれば組織を早く動かせるか」を最も重要な課題としているという。
