19歳創業者、a16z支援で無画面AIパソコンCoreを発売
米Ghostは先週、19歳のザイン・ジャビッド氏らが創業したパーソナルAI専用コンピューターCoreの販売を開始し、a16zをリード投資家とする1,100万米ドルのシードラウンドを調達した。Coreは画面を備えず、常にオンでユーザーのデータや行動を学習する自律型AIアシスタントを目的としたハードウェアだ。価格は3,499米ドルで、発売前から完売している。 Coreの最大の特徴は、クラウド依存からローカル処理への移行と、エージェント型AIの統合にある。内蔵のNVIDIA RTX PRO 4000 Blackwell SFFグラフィックカードと独自のファイルシステムにより、大規模言語モデルの推論と個人メモリの保存をデバイス内で完結させる。これにより、サブスクリプション料なしでユーザーデータのプライバシーを保護し、記憶の長期保持とタスクの自動連携を可能にした。例えば、予定表の変更や健康データの異常を検知すると、事前に情報を統合してユーザーに提案を行う。ユーザーはスマートフォン経由で指示するだけで、Coreは背景を記憶し、必要な作業を自律的に推進する。 ジャビッド氏らは、従来のパーソナルコンピューターが情報を保管し人間が管理する仕組みに依存していることに問題意識を抱いた。ChatGPTの台頭を契機に、マルチモーダルなデータを横断して処理する自律型AIエージェントの必要性を痛感し、Coreの開発に至った。既存のAI PinやMac Miniなどの汎用デバイスとは異なり、Coreはハードウェアからソフトウェアまでエージェントの自律的な生活支援に最適化されている。 一方で、個人データの扱いと自律権限のバランスが課題となる。Ghostは検索やメッセージ送信などのオンライン機能については外部サービスに委ねつつ、コアな会話と記憶処理はローカルで完結させる設計だ。ユーザーはCoreに付与する自律権限を自由に調整でき、チームは外部送信リクエストを検査するファイアウォール機能も開発中としている。大規模テック企業との競争については、ジャビッド氏は優れた製品こそが勝因であり、技術的な優位性だけでは市場は動かないと指摘する。Z世代創業者らは、人間の記憶負担をAIに代替し、コンピュータとのインタラクションそのものを再定義する長期プロジェクトに着手している。
