Nvidia依存のAIデータセンター融資ブーム、 depreciateリスクで脆弱性浮上
AIデータセンターの急拡大は、Nvidiaのチップと借り入れに大きく依存している。しかし、その構造には深刻なリスクが潜んでいる。NvidiaがAI企業に多数投資する一方、CoreWeaveのようなネオクラウド企業は、自社のチップを担保に借り入れを行い、さらにNvidiaチップを購入するという循環が起きている。これにより、1ドルのNvidia投資が5ドル相当のチップ購入につながるという現象が起き、Nvidiaにとっては利益だが、他の参加者にとってはリスクが高まっている。 これらの借り入れは、Nvidiaチップの急速な価値下落を前提にしているが、実際の劣化スピードは予想よりも速く、多くの企業がその depreciate(減価償却)を楽観的に見積もりすぎていると指摘されている。著名なショートセラー、マイケル・バリー氏は、2026~2028年にかけてハイパースケーラー企業がチップの減価を1760億ドル過小評価していると警告している。 借り入れの多くは、プライベートクレジットファンドが行っている。Magnetar、Blackstone、BlackRockなど大手ファンドが中心で、CoreWeaveには3回にわたって合計126億ドルのローンが組まれた。これらのローンは、貸し手にとってリスクが高いが、高い金利(14%程度)と高い担保比率(LTVが110%まで)で対応されている。ただし、これらのローンは、Nvidiaチップが市場で価値を失えば、担保としての価値も消えるという脆弱性を持つ。 さらに、ネオクラウド企業は自社の運営資金だけでなく、Nvidiaとの契約(例:CoreWeaveにNvidiaが63億ドルの長期契約を結ぶ)によって、信用力を補強している。これは、Nvidiaが実質的にこれらの企業を支援していることを意味する。実際、Nvidiaは自身のクラウドサービスに260億ドルを投資しており、これは「バックストップ契約」と見られている。 しかし、Nvidiaの市場支配力は脅かされている。GoogleのTPU、AmazonやMetaの自社チップ、AMDの急成長など、競合製品が性能面で追い上げており、価格競争も激化している。特にAMDは2027年にはNvidiaと同等の性能を実現する予定で、価格も低めに設定している。 このような環境下で、ネオクラウド企業が次々と倒産すれば、市場に大量の古いチップが放出され、Nvidia自身も在庫リスクを抱える。さらに、プライベートクレジットファンドが負債を抱えることで、銀行や投資家(大学基金、年金、ヘッジファンドなど)にも影響が波及する可能性がある。 金融アナリストらは、この構造が2008年の住宅ローン危機と類似しており、「つながり」「集中リスク」「不透明な評価」「規制の空白」が重なり、システムリスクを生んでいると警告している。ネオクラウドの崩壊が連鎖的に起きれば、AI産業だけでなく、金融システム全体に影響を与える可能性がある。 結論として、AIデータセンターの繁栄は、Nvidiaの技術力と資金支援に大きく依存しており、その脆弱性は「AIバブル」のリスクとして、今後数年間に顕在化する可能性が高い。
