Geminiに「個人知能」搭載、過去のデータを自動活用へ——実用性は進んだが細部の誤りが課題
GoogleのAIアシスタント「Gemini」が新たに導入した「Personal Intelligence」機能は、ユーザーの過去の対話やGmail、カレンダー、写真、検索履歴などのGoogleサービスデータを、明示的な指示なしに自動で参照できる点で注目されている。この機能は現在ベータ版で、AI ProおよびUltraの有料サブスクリプションユーザーに限定されている。従来は、メールやカレンダーの情報を参照するには明確なプロンプトが必要だったが、今や「コンサートチケットのメールを探して」といった要望に対して、Geminiが自動的に該当データを検索する。この自律性の向上は、AIが単なる応答型ツールから、実際の生活支援に近づいている証拠だ。 実際に試したユーザーの体験では、庭の手入れ計画を立てさせると、適切な植物の提案、カレンダーへの予定追加、Keepに買い物リストの作成まで自動で実行。数か月前ならこうしたタスクは頻繁に失敗していたが、大幅な進歩が見られる。また、好みに合った本の推薦や、知らない地域への散策プランも的確に提示された。 一方で、細部の誤りが目立つ。特定のルートを提案する際、Googleマップへのリンクが実際の経路と一致せず、危険な場所を経由する提案もあった。さらに、存在しない店舗や誤った場所を紹介するケースも発生。ユーザーが「自分の家族の名前」を会話で使ったことで、Geminiがそれを自然に引用するなど、プライバシーへの懸念も浮上した。 結論として、Personal IntelligenceはAIの実用性を大きく引き上げたが、正確な細部の判断にはまだ課題がある。ユーザーは結果を常に検証し、修正を余儀なくされる。そのため、Geminiは「初期プランのサポートツール」としての役割にとどまり、最終判断は人間が行う必要がある。今後の課題は、正確性と信頼性のさらなる向上であり、ユーザーの信頼を獲得する鍵となる。
