Dell、AIデータセンター事業がPC事業を初めて上回る – 2026会計年度第2四半期の業績で明確に
AIブームの影響で、デルのデータセンター事業が初めてPC事業を上回った。2026年2四半期(8月1日終了)の業績では、デルのデータセンター向けインフラ事業(ISG)が168億ドル(前年同期比44.3%増)を記録。これは、AIサーバーの急成長によるもので、同四半期のAIシステム売上は81億ドルに達し、前年同期の31億ドルから2.6倍に拡大。AI関連の受注残は117億ドルで、前四半期から減少したものの、前年同期比3.1倍に上る。これにより、ISGの売上は史上初めてPC事業の125億ドル(前年比0.7%増)を上回った。 デルのISGは、GPUを搭載したAIクラスタの構築で急成長。特に、xAIやCoreWeaveといった大手AI企業への供給が牽引。Jeff Clarke最高運営責任者は、「企業向けAI需要が過去最多に達し、顧客数も増加した」と強調。また、AI関連のパイプラインには6,700件以上の潜在顧客が存在し、Blackwellアーキテクチャを基盤とする構成が主流。さらに、PCIe接続や空冷方式の採用も進んでおり、企業向け需要の拡大が見込まれる。 一方、AI関連の収益性はまだ課題。ISGの営業利益は14.5%増の14.7億ドルにとどまり、営業利益率は8.8%と過去5四半期で最低。これは、AIクラスタ構築に伴う一時的な供給チェーンのコスト上昇や、材料調達の急増に起因する。デルは後半にかけてこれらのコストを改善し、収益構造の最適化を図るとしている。 デルは2026年度にAIシステム売上を少なくとも200億ドルに達成すると予想。AIサーバーと従来のPowerEdgeサーバーの売上は、年度平均でほぼ拮抗する見通し。ただし、X86サーバーの更新サイクルが強まれば、従来事業の回復も見込まれる。デルはISG全体の成長率を中〜高20%台と見込んでおり、AI関連のネットワーク、ストレージ、プロフェッショナルサービスとの連携による付加価値創出も進める。 AI時代のデルの位置づけは、AIインフラの主要サプライヤーとして確立。アメリカ製調達の需要も加わり、政府・企業向けの「自立型AI基盤」構築の中心的存在としての役割が強化されている。
