テスラ、フルセルフドライブを購入から月額課金制へ変更へ
エロン・マスク氏が、テスラの「フルセルフドライビング(FSD)」を今後、単一購入から月額サブスクリプションのみの提供に切り替えると発表した。マスク氏はX(旧Twitter)に「2月14日以降、FSDの単一購入は終了。以降は月額99ドルのサブスクリプションでのみ提供」と投稿。現在、FSDは8,000ドルの一括購入か、月額99ドルの契約のどちらかで利用可能。 この方針転換は、FSDの採用率が低く、同社の財務と戦略的目標に深刻な影響を及ぼしている背景にある。2023年10月の第3四半期決算発表で、同社のCFOは「テスラ所有者の約12%しかFSDにサブスクしておらず、前年比で収益が減少している」と明らかにした。FSDの拡大は、マスク氏の1000億ドルに上る報酬パッケージの達成条件の一つでもある。1000万件のFSDサブスクリプション登録が、同報酬の全額支払いの条件の一つとして設定されている。 一方、FSDの導入は安全面での懸念も引き起こしている。米国家交通安全局(NHTSA)は、FSD搭載車両による事故報告の正確性を調査しており、赤信号通過や逆走といった違反事例も複数報告されている。さらに、カリフォルニア州では裁判所が、FSDとオートパイロットのマーケティングが消費者を誤認させたとして、同社の新車販売を一時停止する可能性を示唆。これにより、テスラは法的・規制的リスクに直面している。 このように、技術的課題と法的リスクに加え、顧客の関心の低さがFSDの普及を阻んでいる。マスク氏の新戦略は、収益モデルの安定化と、長期的なユーザー継続を促す狙いがある。テスラは今後、FSDのサブスクリプションを強化し、ユーザーとの継続的な関係構築を目指す。
