AIスタートアップ「Thinking Machines Lab」、共同創業者2人がOpenAIへ逆流へ
前OpenAIのCTOであるミラ・ムラティ氏が共同創業したスタートアップ、Thinking Machines Labが、2人の共同創業者を相次いで失った。同社のCTOを務めていたバレット・ゾフ氏と共同創業者ルーカ・メッツ氏が、いずれも再びOpenAIへ戻ることになった。さらに、同社の別メンバーであるサム・ショーンホルツ氏もOpenAIに復帰する。この動きは、ムラティ氏が2024年9月にOpenAIを退職後、同年1月に設立したThinking Machines Labの運営に大きな影響を与える。 ムラティ氏はX(旧Twitter)でゾフ氏の退職を発表。「バレットとは別れることになりましたが、新たなCTOとしてソウスィス・チントラが就任します。彼はAI分野で10年以上にわたり貢献してきた優れたリーダーであり、チームにとっても大きな存在です。彼の加入を心から歓迎しています」と述べた。一方、OpenAIのアプリケーション部門責任者フィジ・シモ氏は、わずか58分後にゾフ氏、メッツ氏、ショーンホルツ氏の復帰を発表。「数週間前から準備を進めており、彼らの加入を心から歓迎します」と投稿した。 ゾフ氏はOpenAIで研究副社長を務め、Googleで6年間研究科学者として勤務。メッツ氏もかつてOpenAIで技術部門に在籍。ショーンホルツ氏のLinkedInプロフィールには「Thinking Machines Lab」の所属が記載されているが、実際にはOpenAIへ移籍している。ムラティ氏はOpenAIのCTOを2024年9月まで務め、その後、ゾフ氏、メッツ氏とともにThinking Machines Labを設立。同社は2024年7月にアンドリーセン・ホロウィッツが主導する20億ドル(約3000億円)のシードラウンドを成功裏に完了し、120億ドルの評価額を獲得。アンドリーセン・ホロウィッツ、アクセル、NVIDIA、AMD、ジェーン・ストリートらが投資に参加した。 一方、同社はすでに共同創業者アンドリュー・トゥルロッホ氏が10月にMetaへ移籍するなど、主要メンバーの流出が相次いでいる。また、OpenAIから独立した元共同創業者ジョン・シュルマン氏も、Anthropicを経て同社の最高科学者として参画した。このように、AI業界では人材の流動が一般的だが、設立からわずか1年足らずで2人の共同創業者が同時に離脱したことは、Thinking Machines Labの基盤に揺らぎが生じていることを示唆している。特にCTOの退任は、技術的ビジョンの継続性に重大な影響を及ぼす可能性がある。
