インテュイット、OpenAIと1億ドル超の提携で税務・財務ツールをChatGPTに統合
会計・税務ソフト大手のインテュイット(Intuit)は、OpenAIと1億ドルを超える多項目契約を締結した。この提携により、同社の主な金融・税務ツールである「TurboTax(ターボタックス)」「QuickBooks(クイックブックス)」「Credit Karma(クレジット・コルマ)」「Mailchimp(メールチンプ)」が、ChatGPT内から直接利用可能になる。ユーザーの同意を得た上で、個人の財務データにアクセスし、税金の還付額の予測、クレジットカードや個人ローン、住宅ローンの比較、ビジネスの経費管理、請求書の送信やマーケティングメッセージの作成など、実務に直結するタスクをAIが支援する。 この提携は、AIが金融意思決定に直接関与するという点で、既存のChatGPTアプリとの差別化を図っている。AIが誤った情報や「幻覚( hallucination)」を生成するリスクを懸念する声がある中、インテュイットは、長年の専門知識と、顧客の360度のデータを統合した独自のドメインデータを活用。Bruce Chan氏(インテュイット広報担当)は、「AIの回答は、同社の蓄積した専門性と顧客の実データに基づく」と強調。誤りのリスクを低減するため、複数の検証プロセスを導入していると説明した。 一方で、AIによる推奨内容に誤りが生じた場合、責任は企業側か顧客側にあるのかは明らかにされていない。インテュイットは2023年から「Intuit Assist」というAIアシスタントを展開しており、今回の提携は、OpenAIの最先端モデルをさらに活用し、同社プラットフォーム内にAIエージェントを強化する戦略の一環。また、同社はChatGPT Enterpriseを社内業務に活用しており、従業員の生産性向上にも貢献している。 この提携は、金融技術企業がAIを本格的にビジネスに組み込む動きの一例であり、技術と金融の融合が加速していることを示している。
