ディズニー、ビットダンスにAIキャラクター生成で著作権侵害を申し入れ
ディズニーが、バイトダンス(ByteDance)のAI動画生成モデル「Seedance 2.0」が同社のキャラクターを不正に再現した問題で、法的措置を講じた。同社は、Star Warsやマーベルなど、ディズニーの著作物に登場するキャラクターを含む大量のデータをAIモデルに供給したとして、同社に対し「差し止め通知」を送った。通知では、ディズニーの知的財産を「無断で利用可能な公共領域の映像素材」として扱っていると批判。特に、Soraと同様にキャラクターの派生作品を生成できるSeedance 2.0の機能が、著作権侵害のリスクを高めていると指摘している。 この動きは、ディズニーが知的財産を厳しく守る姿勢を貫いていることを示す一方で、戦略は状況に応じて柔軟に変化している。例えば、OpenAIのAI動画生成ツール「Sora」が同様の問題を引き起こした際には、法的措置ではなく、交渉を通じて解決に至った。2023年12月、ディズニーとOpenAIは3年間のライセンス契約を締結。これにより、Soraユーザーは200種類のディズニーキャラクターを制限付きで利用可能に。また、ディズニーはOpenAIに10億ドルを投資するという合意も成立した。 このように、ディズニーはAI技術そのものに否定的ではなく、むしろユーザーとの関係構築やコンテンツ体験の革新に活用する可能性を模索している。CEOのボブ・イガー氏は、AIがDisney+のユーザー体験を深化させ、短編のユーザー生成コンテンツ(UGC)の創出や消費を促進すると述べ、技術を「脅威ではなく、新たな接点の道」と位置づけている。 一方で、MidjourneyやCharacter.AI、GoogleのNano Banana Proなど、他社のAIモデルに対しても著作権侵害を理由に差し止めや削除要請を実施。ただし、技術の可能性を認識しつつ、戦略的にライセンス交渉や協業を進める姿勢が、ディズニーのAIへの対応の特徴である。
