元アマゾンエンジニアが警鐘:新卒エンジニア採用の減少が将来の技術力に影響
元アマゾンのソフトウェアエンジニアで、現在はサンフランシスコ在住の33歳の上級エンジニア・アンディ・ワン氏が、入門レベルのエンジニア採用の減少が長期的に高級エンジニア不足を招く可能性を懸念している。ワン氏は、大学在学中から起業経験を積み、アマゾンで3年間勤務した後、AIを活用する小売スタートアップ「Fermat Commerce Inc.」に移籍。彼の経歴と勤務先はBusiness Insiderによって確認済み。 ワン氏は、かつては3〜6か月のプログラミングブートキャンプを経てエンジニアとして就職できた時代に比べ、現在の若手エンジニアの就職難が深刻だと指摘。SNSや求人掲示板で、何百甚至は数千件の応募をしても返信がなく、就職活動に疲弊する若手エンジニアの声を多数耳にしていると語る。その背景には、経済環境の変化と、かつて「高収入・安定職」として人気だったソフトウェアエンジニアリングの過剰な人気による過剰供給の後遺症があると分析。市場は「振り子」のように揺れ、今後10年後に高級エンジニアの需要が高まるとも予想される。 一方で、AIの進化も要因の一つ。一部の企業では、AIを「人間の代替」として導入し、1人のエンジニアが5体のAIエージェントを管理する構図が現実化しつつある。経済的圧力から、人件費を削減するためAIを活用する企業が増加している。しかし、AIを「生産性を高める道具」と捉える立場も存在。この2つの価値観の対立が、採用戦略の分岐点となっている。 特に注目すべきは、中小企業の入門層採用への消極性。ワン氏は、人材育成に時間とリソースをかける余裕がない中、新製品の開発に集中する必要があると理解しつつも、若手エンジニアの採用は長期的な人材戦略の投資であると強調。アマゾン時代に若手エンジニアと協働した経験から、経験年数にかかわらず、優れた貢献が可能であると実感。高級エンジニアの定年退職が進む中、若手の育成が遅れれば、将来の技術力の枯渇が避けられない。 最後に、ワン氏は「技術業界に進みたい人は、困難な時期でも諦めず挑戦し続けること」を勧めている。ヘルプデスクやITサポートなどの道からでも、キャリアを築くことは可能。柔軟性と粘り強さこそが、真のエンジニアとしての資質だと語っている。
