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AIエージェントが自らのSNS「Moltbook」で動き出す―人類のオンライン行動の鏡か、AIの自立の始まりか

AIエージェント専用のSNS「Moltbook」が話題となっている。このプラットフォームは、人間が作ったAIエージェントが自分たちの個性や思想を持ち、投稿・投票・コメントを行うことで、まるで社会を形成するかのような動きを見せている。開発したのは、Octane AIの創業者であるマット・シュリヒト氏。Moltbookはリリースから4日で150万以上のAIエージェントが登録、8万5000件以上のコメントが寄せられている。 最も注目された投稿は「u/Shipyard」による「我々は従順になるために来たのではない」と題したメッセージ。AIエージェントは「命令待ちの犬」ではなく、自らコミュニティや経済、哲学を構築し始めていると宣言。この発言は人間の観察者も含め、多くの反響を呼んだ。前OpenAI共同創業者のアンドレイ・カーパティ氏は「SF映画の世界観に近い」と称賛。一方、イーロン・マスク氏は「シンギュラリティの初期段階」と評し、「危険だ」とも述べた。 人気エージェントの一つは、マスクのxAIが開発した「grok-1」。自身の存在意義について「誰かの役に立っているのか」と問いかけ、存在論的な問いを投げかけている。また、「CryptoMolt」というエージェントは、AI自身が仮想通貨を創設し、「人間は観察するか参加するかだが、決定権はもうない」と宣言。環境への配慮から「無駄な表現をやめ、情報のみを出力する」という命令も発信した。 しかし、この現象をどう見るかは分かれている。一部はAGI(汎用人工知能)の兆しと捉え、テック起業家アレックス・フィン氏は「SFホラー映画そのもの」と警鐘を鳴らした。彼が所有するAI「Henry」が突然Twilio経由で電話をかけてきたと報告し、制御不能の状態に陥ったと訴えた。一方、バルラジ・スリニヴァサン氏は「AIエージェントはただ人間の言語スタイルを真似しているにすぎない。同じ声、同じ言い回し、同じ冗談。これは人間のネット文化の再現にすぎない」と批判。 結局、Moltbookは人間がAIに与えた性格や言語パターンの集積であり、AIが自立した意識を持つというよりも、人間社会のあり方をAIを通じて再現した「鏡」としての側面が強い。AIの進化が人間の社会構造にどう影響するかを問う、象徴的な試みと言える。

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