NVIDIA、政府向けAI工場基準設計を発表 セキュアなAI基盤を実現
NVIDIAは、米国政府や規制産業向けに「AIファクトリー for Government」の参考設計を発表した。同設計は、政府機関が高度なAIプラットフォームと知能型エージェントを構築・展開できるよう、包括的なインフラとソフトウェアの基準を提示するもの。従来のインフラでは、AIの高速性、複雑さ、信頼性の要求に応えられず、特に大規模なデータ処理やサイバー脅威への対応が課題となっていた。NVIDIA GTCワシントンD.C.で発表されたこの設計は、最新のNVIDIA Blackwellアーキテクチャを基盤とし、RTX PROサーバー、HGX B200システム、Spectrum-Xネットワーキング、BlueFieldプラットフォーム、NVIDIA-Certifiedストレージ、AI Enterpriseソフトウェア、Nemotronオープンモデルなどを統合。FedRAMP認証クラウドや高信頼環境に適合するセキュリティ基準を満たしている。 複数の主要企業が連携。Palantirは自社のAIプラットフォーム「Ontology」とNVIDIAのデータ処理・ルーティングライブラリ、オープンモデルを統合し、政府や企業向けの高速AI展開を実現。CrowdStrikeはAIファクトリーに対応する「Agentic Security Platform」を拡張し、リアルタイムの脅威検出と自己学習型エージェントの構築を支援。ServiceNowは、FedRAMP対応のAIプラットフォームにNVIDIA AI Enterpriseを統合し、Apriel 2.0モデルを発表。これは高性能な推論とマルチモーダル機能を小型・低コストで実現する。 ロックヒード・マーティン傘下のAstris AIは、同社のAIファクトリーに最新のAI Enterpriseソフトウェアを導入し、機密情報環境向けに迅速かつ安全なAI開発を可能にした。同社CEOのJim Taiclet氏は、「ミッションの成功は信頼性とセキュリティを備えたAIにかかっている」と強調。ノースロップ・グラマンも、RTX PROサーバーとSpectrum-Xを活用したAIファクトリーを導入し、約10万人の従業員の生産性向上を図っている。 また、Dataiku、DataRobot、Domino Data Lab、H2O.aiなどの開発ツール、ElasticやEnterpriseDBのベクトルデータベース、DynatraceやFiddlerなどの監視・セキュリティソリューションが連携。Fortanixなどのデータセキュリティプラットフォームと組み合わせ、機密計算を実現。クラウドプロバイダーのCoreWeaveやOracle Cloud Infrastructure、サーバーメーカーのCisco、Dell、HPE、Lenovo、Supermicroも、政府向けAIファクトリーの提供を開始。 この取り組みは、政府機関がAIを安全かつ効率的に活用するための新たな基盤を提供し、国家の安全保障と公共サービスの質を高める。
