メタ、AI投資で株下落 ザッカーバーグの資産が290億ドル減で5位に陥落
マーク・ザッカーバーグ氏の資産が約292億ドル減少し、ブルームバーグの富豪ランキングで2位下がり、5位に後退した。この影響は、メタ(Meta)が発表した第3四半期決算に起因する。同社の株価は決算発表後、約9%下落し、その後も11%以上急落。これによりザッカーバーグ氏の純資産は2350億ドルにまで縮小した。 一方、アマゾンのジェフ・ベゾス氏は約66億ドルの資産減少を経験したが、同社の株価は13%以上上昇。アマゾンはAWS(クラウド事業)の好調な成長を背景に、業績を大幅に上回った。同様に、アルファベットのラリー・ペイジ氏の資産は2440億ドルに増加。グーグルのクラウドと検索事業の強さが株価を押し上げた。 メタはAI投資を急拡大しており、2025年のAI関連資本支出を700億~720億ドルに引き上げた。2026年にはさらに増額する見通しで、データセンター、クラウドサービス、AI研究者・エンジニアの給与増強が主な支出項目となる。同社CFOのスーザン・リー氏は、AIラボ「メタスーパーアイテューディエンスラボ」の拡大に伴い、人材とインフラへの投資が継続的に増加すると説明した。 ザッカーバーグ氏はアナリスト会議で、AIへの巨額投資は「最悪のケースでも、前もって準備しておけば、将来の計算能力不足に備えられる」と説明。過剰投資による減損リスクを認めた上で、「AIの次の波が来たら、準備が整っている方が勝ち」と強調した。 しかし、投資家は警戒を強めている。マイクロソフトも前四半期比で資本支出を242億ドルから349億ドルに増加させ、株価は3%下落。BCAリサーチのピーター・ベレジン氏は、メタとマイクロソフトの株価下落を「AI投資ブームの警戒信号」と指摘。企業がAIに巨額投資を表明しても株価が下がる状況が広がれば、AIブームの過熱が収束し始める兆候になると分析した。 ベレジン氏は「ザッカーバーグが『最良のシナリオ』を前提に投資を進めているが、それが実現しなければ、大きな減損損失を被るリスクがある」と警告。AIへの過剰な期待と実際の収益化のギャップが、今後、テック業界全体に影を落とす可能性がある。
