
要約
高フレームレート(HFR)入力から、オリジナルの重要な瞬間を保持しつつ、通常速度・低フレームレート(LFR)の動画を生成するための新規アプローチを提案する。本手法を「時間マッピング(time-mapping)」と呼ぶ。これは、空間的トーンマッピングにおける高ダイナミックレンジ(HDR)から低ダイナミックレンジ(LDR)への変換に類比した、時間軸に基づく類似手法である。本研究の主な貢献は以下の通りである:(1)視覚的重要性を評価するための堅牢な空間時間的サリエンシー(saliency)手法、(2)フレームの重要度に基づいて時間的に再サンプリングを行うリタイムイング(re-timing)技術、および(3)サリエントな運動のレンダリングを向上させるための時間的フィルタ。ベンチマークデータセット上での空間時間的サリエンシー手法の評価結果から、本手法が最先端の性能を達成していることが示された。さらに、ユーザー調査により、より直感的な手法と比較して、本手法によるHFRからLFRへの時間マッピングがもたらす利点が実証された。