
要約
株価動向予測は難しい問題である。市場は非常に確率的であり、混沌としたデータから時系列依存性を持つ予測を行う必要がある。本研究では、この三つの複雑性を統合的に扱うため、テキスト信号と価格信号を共同で活用する新しい深層生成モデルを提案する。従来の判別モデルやトピックモデルとは異なり、本モデルは確率性の適切な取り扱いを可能とする再帰的かつ連続的な潜在変数を導入し、神経ネットワークを用いた変分推論(neural variational inference)により、計算が困難な事後分布推論に対処する。さらに、時系列的な補助情報を組み込んだハイブリッド目的関数を採用することで、予測依存関係を柔軟に捉えることを実現した。本研究では、自ら収集した新しい株価動向予測データセットを用いて、提案モデルが最先端の性能を達成することを実証した。