要約
一部の映画は、2つ以上のバージョンで公開されることがある。その要因の一つとして、劇場公開用に映画を縮小編集したのち、その劇場版（縮小版）と監督版（オリジナル・拡張版）の両方をリリースするケースが挙げられる。このような場合、編集差分を自動検出することは、色域の変更、アスペクト比の変更、個々のシーンの長さの短縮または延長、オブジェクトの追加や削除といった要素が生じるため、極めて複雑となる。これらの課題により、従来の編集マップ構築手法を直接適用することが困難となる。本研究では、2つの映画バージョン間における編集差分を完全自動的に構築するアルゴリズムを提案する。