要約
自己注意(self-attention)モデルは、コンピュータビジョンおよび自然言語処理(NLP)の分野において強力なツールとして浮上している。しかし、時系列における心電図(ECG)信号解析への応用は限定的であり、主にグローバルな受容野の必要性が低いことが要因となっている。本研究では、PhysioNet/Computing in Cardiology Challenge 2021データセットを用いて、6つの異なるデータセットにまたがる26の異なるクラスを含む多クラス分類タスクに向け、局所的自己注意(local self-attention)を活用する新しいアプローチを提示する。我々は、単一のリード内および複数の設定可能なリード間で特徴を捉えるための革新的な概念「ローカルリード注意(local lead-attention)」を導入した。提案するアーキテクチャは、チャレンジの検証セットにおいてF1スコア0.521を達成し、優勝解法比で5.67%の向上を実現した。特に注目すべきは、モデルのパラメータ総数がわずか240万(2.4 million)であり、優勝解法の約1/3の規模でこの性能向上を達成した点である。